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 (143) ちょっと怖いジンクスを秘めた
慶応大学日吉キャンパスのイチョウ並木

慶応大学日吉キャンパスには立派なイチョウ並木があります。樹齢90年余のイチョウ大木が立ち並び、イチョウ並木としても一級品で秋の黄葉は必見ですが、これがちょっと怖いジンクスを秘めており、気になるイチョウ並木です。

 

 (143-1) 冬枯れのイチョウ並木

 東急東横線の日吉駅を出るとすぐ目の前に慶応大学日吉キャンパスのイチョウ並木が広がっています。左右の歩道を挟み約百本のイチョウ大木が4列に並ぶ実に見事なイチョウ並木です。
 日吉キャンパスは1934年(昭和9年)に開設され、イチョウ並木も同時期に植栽されています。植栽当時の写真を見ると、樹高3~4mの若木ですから、植栽当時樹齢5年位と見れば、2020年現在、このイチョウの樹齢は約90年と推定されます。いずれも堂々とした大木に育っており、幹の大きさを実測して見たら、大きなものは幹周227cm(幹の直径約70cm)もありました。

 

  (143-2) 春の芽吹き
春4月、新入生がキャンパスにやってくるのに合わせるかのようにイチョウが新葉を出し、うっすらと緑に包まれます。地球上に2億年以上存続してきたイチョウの、新たな1年が始まろうとしている姿は感動的です。しかし樹木に関心が薄い新入生にとって、これがイチョウの木であると気づいている人は少ないのではないでしょうか。ましてこのイチョウ並木がちょっと怖いジンクスを秘めていることを知っている人ははたしてどれくらいいるでしょう。
 
このイチョウ並木、良く手入れされ大事に育てられてきたことが分かります。約100本の多数のイチョウの木がありながら欠損が見当たりません。上写真に見るように、車道側の木の根元は丈夫な鉄柵で囲われ、歩道側の木は植え込みによりガードされているなど、しっかり保護されています。

  

 (143-3) イチョウ並木の木陰

 夏になるとイチョウの木々は力強い緑に包まれ、歩道には格好の緑陰がうまれています。木陰に入るとホッとすることでしょう。
 しかし、花も紅葉も無い夏場は、人々の樹木に対する関心が低下する時期ですから、イチョウが作り出している木陰を通りながら、イチョウの木に関心を寄せる人は少ないでしょう。ましてやこのイチョウ並木がちょっと怖いジンクスを秘めていることなど思いも及ばないでしょう。

  

  (143-4) 黄葉きらめくイチョウ並木
そして秋、今年もまたイチョウ並木が黄葉につつまれる季節になりました。樹高20m余の大木が連なるイチョウ並木が黄葉に光輝くさまは壮観です。こうなるとだれもこの並木がイチョウであったことに気付くでしょう。そしてこのイチョウ並木にはちょっと怖いジンクスがあることも知ることになるでしょう。
 
そのジンクスと言うのは「春に入学した学生で、その年のイチョウ並木が色付き散ってしまうまでに、恋人が見つからなかった者は、大学在学中は恋人が見付つからない」というものだそうです。
「エー、そんなジンクスがあるなら早く教えてよ!」という声が聞こえてきそうです。

 

   樹木写真の属性
 樹  種 イチョウ(銀杏)[イチョウ科イチョウ属

(「樹木の見所」のページにリンクしています)
 樹木の所在地  横浜市港北区日吉4丁目1-1  
 撮影年月  ①2016年1月、②2018年4月、③2020年9月、
 ④2017年11月
 投稿者   中村 靖   
 投稿者住所   神奈川県横浜市都筑区
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